伊勢のワイナリーが「赤」で銀賞 日本コンクール 県内初の受賞 名張産ブドウ

【名張産ブドウで醸造した「美し国マスカット・べーリーA」を手にする江頭さん=伊勢市大世古で】

【伊勢】三重県伊勢市大世古のワイナリー「伊勢美し国醸造所」の赤ワイン「美し国マスカット・ベーリーA2023」が、7月にあった品評会「日本ワインコンクール」で銀賞を受賞した。県産ブドウを使ったワインで、受賞は県内のワイナリーで初となる。

国産ブドウだけを使用した日本ワインの品質を競う国内最大規模の品評会。全国161のワイナリーから、各部門に計約940点が出品される中、「国内改良等品種・赤」部門で銀賞に選ばれた。

受賞ワインは、県のブドウ産地、名張産の「マスカット・べーリーA」を100%使用。木だるではなく、ステンレスタンクで空気に触れさせず醸造することで、素材の良さを引き出し、和食に合う、フレッシュでピュアな味わいに仕上げた。9月下旬からオンラインストアなどで販売予定。一本(750ミリリットル)税込4620円。

同醸造所は2022(令和4)年、県内で3軒目、伊勢志摩地域では初のワイナリーとして開業。市内近郊の自家農園でブドウ栽培にも乗り出し、地域の風土に合った伊勢志摩ならではのワイン造りを目指す。

総支配人でソムリエの江頭篤彦さん(37)は「ほかの名産地に負けない品質のワインができると確信できた。さらにいいものを造り、ワインで地域を盛り上げたい」と語った。