伊勢新聞

形象埴輪など70点展示 鈴鹿市考古博物館で特別展 三重

【県内外の小規模古墳唐出土した形象埴輪を中心とした展示の数々=鈴鹿市国分町の市考古博物館で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市国分町の同市考古博物館はこのほど、同館特別展示室で特別展「ちいさな古墳のかわいい埴輪(はにわ)たち」を開き、同市郡山町の寺谷遺跡をはじめとする県内外13カ所の小規模古墳や遺跡から出土した形象埴輪を中心とした約70点を展示した。9月23日まで。

見た目に分かりやすい形象埴輪を通じて、子どもたちが考古学に興味を持つきっかけになればと企画した。

寺谷遺跡では平成4年度、墳丘の規模が十数メートル程度の小さな古墳を新たに20基確認。古墳群の周溝から人物や動物、甲冑(かっちゅう)など多数の形象埴輪が出土した。

展示では、同古墳群から出土し、同館キャラクターとして作成したイラスト「寺谷みこ」のモデルとなった巫女(みこ)形埴輪2点のほか、松阪市の常光坊谷古墳群から出土した鳥形埴輪、津市の稲葉古墳群から出土した家形埴輪、京都府京丹波町の塩谷5号墳から出土した巫女形埴輪など、多彩な形象埴輪を展示。展示を通じて、寺谷古墳群の被葬者像について考える。

同館では「小さい子どもも楽しんでもらえると思うので、気軽に足を運んで見てほしい」と話した。

関連イベントとして、24、30日午前10時半から、小中学生を対象とした「はにわ観察会」やクイズラリーがある(8月31日まで)ほか、9月14日午後1時半から、松阪市文化財センター福田哲也所長の講演会「史跡 宝塚1号墳~大きな古墳のすごい埴輪~」がある。