【鈴鹿】三重県鈴鹿市南玉垣町の鈴鹿医療科学大学白子キャンパスで8日、近隣学区の小学生を対象とした「夏やすみ こども薬剤師体験」があり、4―6年生の児童計24人が薬袋の作成や調剤体験などに挑戦した。
薬剤師の仕事について理解を深めてもらうとともに、将来の進路選択の参考にしてもらうのが狙い。近隣の同市立桜島小と旭が丘小学校区の家庭に回覧板で周知した。
午前と午後の部に分けて実施し、午後の部には12人が参加。薬学科の定金豊教授(57)は、薬剤師が国家資格であることや、調剤以外にも新薬開発や行政機関などで活躍していることを説明し、「東海地方では薬剤師の数が足りていない」と現状について話した。
調剤室で子どもたちは6班に分かれ、薬剤に見立てた食品を使って2日分の粉薬と水薬を調薬。薬学部薬学科の5年生8人と一緒に、2日分の薬剤量を計算して調製したり、分包機を使って粉薬を分ける作業などを体験した。無菌調剤室の見学もした。
参加者の1人、市立旭が丘小6年の鈴木夢咲さん(11)は「薬を混ぜる工程は簡単だったが、手で包むところは難しかった。薬剤師の仕事に興味が出てきた」と話した。