ヒトと動物、彫刻で表現 津で円山さん作品展 三重

【作品を紹介する円山さん=津市中央の三重画廊で】

【津】名張市の彫刻家、円山栞多(かんた)さん(30)の個展「ヒトと動物のあいだ」が7日、津市中央の三重画廊で始まった。テラコッタを使った彫刻作品など大小約50点を展示販売している。11日まで。

円山さんは5歳から三重で育ち、三重大教育学部、同大院芸術・スポーツ系教育領域彫刻専攻を修了。美術講師と並行し制作をしている。

人が表に見せている自意識を、頭部を動物にするなど第三者的な視点で表現。今年の県展で「for your Dream賞」を受賞した「繋がる夢を見るか?」は、夢の中の自己性について人と犬が混じり合う形で造形したという。

ネコのしなやかさと粘土の素材感が共存するシリーズ「cat forme」や、釉(ゆう)薬をかけた陶とテラコッタを組み合わせた作品などさまざまな表現があり、円山さんは「自分の部屋に置いたら、と想像しながら気楽に見てほしい」と話す。

高校時代の円山さんを指導した作家の杉井観峯さん(70)=津市=は「作品を通してコミュニケーションが取れた。同じ作家として話ができるのがうれしい」と喜んだ。