【津】三重県信用保証協会は6日、津市桜橋の県教育文化会館で県中小企業支援ネットワーク推進事業「令和6年度第1回個別事例研究会」を開いた。同協会所属のコーディネーターで中小企業診断士の中村直樹氏が生産性向上に取り組んだ事例について発表。金融機関や商工団体などから約30人が出席し、情報共有した。
新型コロナ関連の融資などを受けた中小・小規模事業者が事業を順調に継続できるよう専門家が支援する県の補助金事業。事例研究会は昨年度に続き本年度も全3回開く。
中村氏は支援に入った金属製品製造業で社長との面談や工場視察を重ねて問題点を洗い出し、作業日報を運用し現状を数値で把握するなど複数の提案をした経緯を紹介。
支援に大切なこととして、数値の根拠を持つ▽客観的に指摘し気づいてもらう▽適宜ツールを提供し実行しやすくする―などを挙げた。
参加者から「マンパワーに頼る会社の場合、変革で大量退職のリスクがある場合はどうすれば」と質問。中村氏は「普段からのコミュニケーションは大事。社長と従業員に距離があるのは問題外」と助言した。