6月県内求人倍率1.15倍 三重労働局、5カ月連続低下

三重労働局は30日、6月の一般職業紹介状況を発表した。県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・04ポイント減の1・15倍。5カ月連続で低下し、2カ月連続で1・2倍を下回った。

同局によると、有効求人倍率の全国順位は2つ下げて31位に。13カ月連続で全国平均を下回った。「求人の動きに足踏みが見られ、改善の動きに弱さが見られる」などとする雇用情勢の判断は据え置いた。

有効求人数は前月比2・3%(706人)減の2万9382人。2カ月連続で減少した。有効求職者数は1・6%(392人)増の2万5661人で、3カ月連続で増加した。

新規求人倍率は、前月比0・02ポイント増の1・89倍。2カ月ぶりに前月を上回った。全18業種のうち、建設などの14業種が前年同月比で新規求人を減らし、4業種が増やした。

製造業は前年同月比17・8%(263人)減の1212人で、前年同月比で2カ月連続の減少。建設業は20・3%(254人)減の998人で、13カ月連続での減少となった。

石田聡局長は「原材料やエネルギーの価格高騰により、人手不足でも求人に慎重な企業が多い。自動車の認証不正問題を受け、先行きが見通せていない企業もある」と話す。

先行きについては「価格高騰に収束の兆しが見えず、価格転嫁も十分でない中で、有効求人倍率が上昇するには時間がかかる。しばらくは横ばいか低下傾向で推移するだろう」としている。