笛や太鼓、獅子舞練習に励む 8月3日鈴鹿「長太の天王祭」に向け

【本番に向けて練習する子どもら=鈴鹿市長太旭町2丁目で】

【鈴鹿】無病息災を祈り、山車の上で獅子舞を舞う「長太の天王祭」が8月3日午後7時ごろから、三重県鈴鹿市長太旭町1丁目の飯野神社である。地域の小学生から大人まで幅広い世代の参加者らが、本番に向けて連日練習に励んでいる。

約400年前に始まったといわれる祭礼で馬場、四ツ谷、中瀬古の3地区から各1台ずつの山車が出て、飯野神社に練り込む。獅子舞も各地区ごとにあり、馬場地区は山本流、四ツ谷地区と中瀬古地区は箕田流と違うが、伝承の経緯は分からないという。

3、4日の昼間、3地区の獅子舞が町内を回って祈祷(きとう)する。地域では現在、市に無形民俗文化財の指定を申請している。

長太旭町2丁目の馬場青年団会長、小林亮太さん(23)の自宅では4月16日から毎晩、馬場地区の獅子舞練習を始めた。ことしは小学生から50代の約30人が参加。口取役を小中学生、笛や太鼓、獅子役を高校生以上、後舞役を小学生がそれぞれ担当する。

28日夜は18人が参加。約3時間にわたって各戸を回って祈祷する時の舞を練習した。

境内で獅子舞を披露するのは各地区の代表となる先鋭部隊。子どもたちは昼間に各戸を回る。

口取役の大木中1年、小林美晴さん(12)は「毎日の練習は大変だったがみんなで協力し、支え合ってきた。本番も頑張りたい」、長太小6年の河北栞奈さん(11)は「神社で山車の上で獅子舞を舞う姿がかっこよくって憧れている。当日はこの町で病気が少なくなることを祈りながら楽しく舞いたい」とそれぞれ話した。小林会長はことし初めて境内で獅子役を務める。「山車の上で初デビューなのでかっこよく舞いたい。地域の誇りとして、今後もずっと続けていきたい」と意気込みを語った。