<夏の高校野球三重大会> 鈴鹿村田捕手、追加点の口火 巧みなリード、攻守に貢献

【津田学園―鈴鹿 六回裏無死満塁、鈴鹿9番園田が四球を選び、生還する三走村田=四日市球場で】

鈴鹿は2点差に詰め寄られた直後の六回裏、6番村田の中前打をきっかけに4点追加。津田学園に傾きかけた流れを引き寄せた3年生捕手は「自分の役割を果たせた」と笑顔で話した。

先頭で打席が回ってきた六回裏、津田学園2番手投手笹原の変化球を捉え出塁。その後、押し出し四球で生還し「先頭打者として一番大事なところで出塁できてよかった」と振り返る。

身長160センチと小柄ながら1回戦の桑名工戦では盗塁を二回阻止。今村、高山の両右腕をリードし、5試合で7失点と決勝進出に貢献してきた。中江監督も「2年半、真面目に地道に練習してきた」と評価する。

昨夏、先発出場した初戦でスタンドに入るファウルを追いかけてフェンスに激突。左足を痛めて途中交代し、1カ月以上試合に出場できず、それ以来「一球の怖さを大事にしている」。

20年ぶりの甲子園出場をかけた菰野との決勝に向けて「捕手として、今までやってきたことを変えずに1つずつアウトを取っていきたい。打者としてはどんな形でも出塁することが仕事」と力を込めた。