「とちのもり保育園」に名称決定 尾鷲市、小学校内に来春開園

【尾鷲】三重県尾鷲市は25日、定員割れが続く同市賀田町の南輪内保育園が休園することに伴い、来年4月に同町の賀田小学校内に開園する市立小規模保育所について、名称を「とちのもり保育園」に決定したと発表した。

市によると、公募で集まった名称案135件を担当部局が百件にまとめ、保護者や学校関係者など賀田区の代表らでつくる選考委員会が5件に絞り込んだ。24日に委員の投票で決定した。その他の候補には、ななうら保育園やうみのこ保育園などがあった。

同町にある「トチの森」は、飢饉(ききん)対策として地元住民が古くから守り続けている。名称はトチの木のように、「生き生き伸び伸びと育ってほしい。実り多い人生を歩んでいけるように」との願いが込められている。

加藤千速市長は「地域にとてもふさわしい名称が選ばれたと思う。長く愛され親しまれる保育園として、市として充実した保育を実施し、たくさんの子どもたちが集う保育園としていきたい」とのコメントを発表した。

市南部の九鬼と早田、輪内地区には、未就学児を受け入れる保育施設が民営の南輪内保育園しかない。市は同園を運営する社会福祉法人「尾鷲民生事業協会」から経営難との相談を受け、昨年に市営での開園を決めた。