脱炭素社会の実現を目指す「21世紀のエネルギーを考える会・みえ」(会長・小川謙四日市商工会議所会頭)は23日、エネルギーと環境を考える「E&Eフォーラム」を開講し、津市羽所町のアスト津で開講式と講座があった。
このフォーラムはエネルギーや環境問題を自らの問題として捉え、考え、行動する人の輪を広げようと平成28年度から始まり、今年度で9期目。県内の経済、労働、女性団体の会員ら18人が全4コマの講義や発電施設の現地視察を通じて、エネルギーや環境問題を考える。
この日は、同会の奈須庄平理事・事務総長が開講にあたり、「エネルギーや環境のことなど幅広く学んでもらい、一人でも多くの人に広げてもらえれば」とあいさつ。
講座では、NPO法人国際環境経済研究所の竹内純子理事がリモートで「エネルギー問題の基礎」、「電気料金高騰の背景と対策」2講座の講師を務めた。
竹内氏はエネルギー問題の難しさを「万能はなく、多様な手段が必要で、長い時間がかかる」と説明。
電気料金高騰は火力発電の燃料費の増大と再生可能エネルギー普及のために電気料金に上乗せされる再エネ賦課金が主な原因とし、電気料金を下げるためには建物の省エネ性能を向上させることや安価なエネルギーの導入など需要側、供給側双方による多様な取り組みで対処する必要性を述べた。
講義後参加者は3グループに分かれ、講義内容など意見交換した。