伊勢新聞

「ふたみ農園」の畑に表示板 伊勢工高生ら製作、寄贈 三重

【施設利用者に手作りのプレートを手渡す伊勢工業高生ら=伊勢市二見町溝口で】

【伊勢】三重県伊勢市の県立伊勢工業高校建築科の生徒たちが、障害者施設「ふたみ農園」(同市二見町)の畑で使う表示プレートを製作した。このほど完成品を施設に贈り、生徒と利用者が畑に設置した。

生徒がものづくりを通して地域に貢献する同校の「高校生工務店」の活動の一環。施設からの依頼を受け、建築科3年生7人が取り組んだ。

施設では、利用者らが野菜を育てて販売するほか、野菜の加工品を製造、販売する。畑で数種類の野菜を栽培していて、農作業する利用者に野菜の種類が分かりやすいよう、表示プレートを使う。これまで施設職員が手作りしていたが、すぐ壊れてしまうため、同校に相談した。

依頼を受けた生徒らは、建築資材で使われる耐久性のある鋼板を使用して製作。プレートに、利用者が手書きしたイラストを挟み込んで使えるようにし、計32枚を仕上げた。リーダーの卯辰考平さん(17)は「雨風に強い素材を使った。長く使ってもらえたらうれしい」と話した。

利用者らは「いい感じ」「ありがとう」と笑顔。施設の山本佳代子理事長は「高校生のアイデアに感心した。工夫がすばらしい」と感謝した。