鈴鹿市職員に三重大リカレント研修 デジタル活用、中堅能力向上へ

【「市をけん引する人材が育つ研修になれば」と話す末松市長=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】近い将来の市をけん引する人材育成に向け、鈴鹿市は8月22日から、中堅職員5人程度を対象に、三重大リカレント教育センターによる市独自の研修プログラムを活用したリカレント研修を実施する。自治体が同センターの研修を受けるのは初めて。22日の定例記者会見で、末松則子市長が発表し、「市がモデルケースになれば、県全体に波及するのでは」と述べた。

同センターは、三重大が持つ知見を生かし、リカレント教育を通じて企業の人材育成や地域社会の発展に貢献していくため、令和4年度に設立。

同センターが市に職員向け研修を提案し、約1年かけて市独自のプログラムを構築した。

市は「デジタル技術を活用し、課題の把握や分析を的確に行い、道筋を立てて解決することができる実行力がある人材の育成」を目的としており、プロジェクトマネジメント、地域イノベーション学、デジタルスキルを融合させた研修により、デジタルスキルを生かした業務の効率化や地域の行政課題解決につなげる政策立案などの能力向上を図る。

オンデマンドによる講義と対面形式の講義を計12回実施。期間は令和7年1月29日までの約5カ月間。総事業費は48万8千円。

受講者は採用後11年以上で副主幹級を中心とした約200人のうち、希望者を募る。

末松市長は「市をけん引していく人材が育つ研修になれば」と期待を込めた。