山車、舞台回しに歓声 関宿夏まつりに5千人

【街道を巡行する「関の山車」=亀山市関町の関宿街道で】

【亀山】三重県亀山市関町の旧東海道関宿街道一帯で20、21の両日、伝統と文化を伝える夏の風物詩「関宿街道夏まつり」(同実行委員会主催・伊藤峰子会長)が開催され、県内外から2日間で約5千人(主催者発表)が訪れ、祭りを楽しんだ。

祭りの呼び物「関の山車(やま)」の巡行は、京都祇園祭、大阪の住吉天神祭と並び、関西5大祭りの一つとして江戸時代から伝統を引き継いでいる。また、山車が街道をふさぎ、これ以上通るに通れないという「そこまでが精一杯」の「関の山」の語源になったとも言われている。

両日、町内の「木崎」「中町三番町」「中町四番町」「北裏」の4基の山車が街道を巡行し、山車の上部分が回転する「舞台回し」を披露。訪れた人らの歓声と拍手に関宿は熱気に包まれた。

【街道で「舞台回し」をする山車=亀山市関町の関宿街道で】

また、10―20代の独身男性計17人の若い衆がみこしを担ぎ、「ヨーサジャー」の掛け声と、「関の地蔵さんに振り袖着せて、奈良の大仏婿にとる」などを謡いながら、街道を練り歩いた「みこしの渡御(とぎょ)」もあり、アマチュアカメラマンらがシャッターを切っていた。

伊藤会長は「今年も暑い夏を迎え、連日の猛暑の中、みこしの担ぎ手や山車関係者の皆さんには、熱中症対策として、こまめに水分補給していただき、祭りを盛り上げていただいた」とし、「多くの人らに祭りを楽しんでもらった」と話していた。