三重県四日市市の自宅で知人に暴行を加えて死亡させたとして傷害致死の罪に問われた無職俵重幸被告(59)＝四日市市北浜町＝に対して、津地裁（出口博章裁判長）は18日、懲役９年（求刑懲役10年）の判決を言い渡した。
出口裁判長は判決で、「終始無抵抗でいた被害者に執拗（しつよう）に暴行を加え、多数の肋骨（ろっこつ）骨折を負わせた。被害者を注意する際に怒りに任せて犯行に及び、酌むべき事情はない」と指摘した。
また「被害者が死亡してから約７時間後に１１９番。その間に遺体を移動させた」と説明。「同種の事案の中で重い部類」と位置付け「傷害を含む前科14犯で、法を守る意識が乏しいことは明らか」と強調した。
判決によると、俵被告は昨年11月１日、知人の中鳥修一さん＝当時(36)＝に腕や胸を複数回にわたって殴る蹴るなどの暴行を加え、多発肋骨骨折による血気胸で死亡させたとされる。