自然と共生、伊勢神宮の営み 皇學館大で環境セミナー 三重

【伊勢神宮や自然との共生などについて意見を交わす登壇者ら=伊勢市の皇學館大学で】

【伊勢】一般財団法人「3千年の未来会議」(東京都)は17日、三重県伊勢市の皇學館大学で、地球環境について考える一般公開セミナー「生命の源泉 伊勢神宮の循環システム」を開いた。県内外から集まった約100人が、自然と共生する伊勢神宮の営みなどについて、有識者らの話に耳を傾けた。

未来会議の代表理事で元環境省事務次官の中井徳太郎さんと有識者らが登壇し、自然の循環、共生などをテーマに講演や討論が行われた。

講演では、宮大工の小川三夫さんが、伊勢神宮と法隆寺の建築洋式の違いなどについて語り「神宮はかやぶきなので20年ほどしか持たない。そこで遷宮も20年に1回になったのではないか」などと話した。また、神宮の宮域林を取材した経験がある映像作家伊藤弥寿彦さんは、宮域林に生息する生物や植物を、美しい画像とともに紹介した。

続く討論会では、中井代表理事や神宮の吉川竜実参事らも加わり、約2千年の歴史を持つ神宮の持続可能な取り組みなどについて、それぞれの知見から意見を交わした。