伊勢新聞

カエルとイモリが天気予報 習性利用、鳥羽水族館が水槽設置 三重

【ニホンアマガエルとアカハライモリの行動を観察する龍﨑さん=鳥羽市の鳥羽水族館で】

【鳥羽】三重県鳥羽市の鳥羽水族館に、湿度によって行動が変化するカエルとイモリの習性を利用し、翌日の天気を予報する「カエルとイモリの天気予報水槽」が設置されている。8月31日まで。

同館によると、カエルやイモリなどの両生類は湿度の変化に敏感で、先の天候を見極めながら行動するという。同水槽は生き物に興味を持ってもらおうと飼育係の発案で設置し、今回で13回目となる。

【カエルやイモリの行動から判断した天気を記入する龍﨑さん=鳥羽市の鳥羽水族館で】

ニホンアマガエルとアカハライモリ各10匹をそれぞれ別の水槽に入れて展示し、午前と午後の1日2回、飼育係が行動を観察。カエルが目を開けていたり木に登ったりと活発に動いていれば雨、じっとしていれば晴れ。イモリが水中にいれば晴れ、上陸していれば雨などと判断し、朝の観察時には飼育係がげたを投げて天気を占う。

水槽横の掲示板にはカエル、イモリ、げた、気象庁の予報や測定時の気温と湿度、実際の天気、的中率を記入。昨年の1日前予報の的中率はカエルが54%、イモリが53%、げたが35%だった。

飼育担当の龍﨑渚さん(25)は「身近な生き物のカエルやイモリの生態を知ってもらえるいい機会。自由研究にも取り上げてもらえれば」と話した。