着衣泳「背浮き」を練習 鈴鹿・国府小 水難事故から命守る

【体操服を着たまま背浮きの練習をする児童ら=鈴鹿市国府町の市立国府小学校で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市国府町の市立国府小学校(神原亜矢子校長)で16日、同市中央消防署による着衣泳講習会があり、5年生47人が、衣服を着た状態で溺れた時に浮いて救助を待つ「背浮き」の仕方などを練習した。

水難事故から命を守るための訓練。同市潜水救助隊の天草亮太さんを中心に、消防職員8人が指導にあたり、「水に落ちたら浮いて待つ」「水に入って助けようとせず、ペットボトルなど浮く物を投げる」「119番通報や大人を呼ぶ」など、いざというときの基本行動を説明。

児童らは長袖、長ズボンの体操服と靴を身につけたまま入水し、着衣が水の抵抗を受けて動きにくいことを体感した後、空のペットボトルを抱えたまま仰向けで水に浮いたり、溺者役と救助者役で役割分担し、水面に投げられた空のペットボトルを背浮きの状態で抱える練習をした。

参加者の一人、尾﨑愛莉さん(11)は「背浮きで顔を上げるのが難しかったが、夏休みに海やプールに行く予定があるので、いざという時には役立てたい」と話した。

同署によると、令和元年以降市内で発生した水難事故は計22件。そのうち9人が死亡した。