伊勢新聞

伊勢和紙に花火の写真 津で展示、闘病の子にエール 三重

【花火の写真について話す(右から)三藤代表、中北代表、寺際さん=津市東丸之内のミフジで】

【津】病と闘う子らに花火でエールを送る「スマイル花火プロジェクト」の写真を伊勢和紙で紹介する「花火展」が、三重県津市東丸之内の紙・文具専門店「ミフジ」1階で開かれている。長さ5・4メートルに大小14点の写真をプリントした伊勢和紙を展示している。31日まで。期間中無休。

花火は自身の子を病で亡くした寺際伸一さん(50)が立ち上げた団体「スマイルカレンダープロジェクト」が令和2年から年1回、三重大病院近くで打ち上げている。活動を広く知ってもらおうと先月初めて市内で写真展を開いており、今展は活動に共感した同店の三藤友喜代表(38)が「紙屋ならではのやり方で展示したい」と企画。伊勢和紙を製造する大豐和紙工業(伊勢市、中北喜亮代表)が協力した。

花火の打ち上げ準備や花火と病棟、堤防近くで見守る人など大小の写真をレイアウトし同団体の活動や三藤代表が制作したプロジェクトのロゴと共にプリントしている。

中北代表(38)は「しっかり黒が出る紙を選んだ。より本来の風景に近くなっている」、寺際さんは「伊勢和紙に刷る写真は初めて見たが温かみがある」と話す。

今年の打ち上げは10月下旬の予定で、同店店頭に募金箱を設置している。三藤代表は「こんな意味のある花火があると若い人に知ってほしい。伊勢和紙の魅力も感じてもらえたら」と呼びかけた。