ホテル誘致など協力求める 伊勢市長、遷宮に向け知事に 三重

【対話する一見知事(左)と鈴木市長=伊勢市のFOLK FOLKで】

【伊勢】一見勝之三重県知事と鈴木健一伊勢市長が意見交換する「円卓対話」が12日、伊勢市の複合施設「FOLK FOLK」であった。伊勢神宮の次期式年遷宮に向けた観光政策や、地域の防災対策について意見を交わした。

鈴木市長は、令和15年に予定されている式年遷宮に向けた観光施策について「前回の遷宮時(平成25年)は、1400万人余りが来訪した」と紹介し、課題として内宮周辺の交通渋滞対策や駐車場の拡大を挙げた。滞在を促進するための大ホールを備えたホテルの誘致、景観と防災の観点から外宮周辺の無電柱化についても協力を求めた。

一見知事はホテル誘致に関し、県が取り組むホテル建設費の補助制度などを紹介。駐車場拡大や無電柱化についても「遷宮に向け前向きに協力したい」と応じた。

南海トラフ地震や風水害の防災対策については、家屋の耐震補強の補助制度や避難所の環境整備などが話題に上がった。鈴木市長は「災害の対応をマネジメントできる人材育成を県と進めたい」と提案。

一見知事は「南海トラフは確実にくる。地震に伴う火災の対応として、ヘリからの消火を考えないといけない」「県は耐震補強の予算を充実した。人材育成も協力していきたい」などと話した。