羊腸使い「つながり」表現 津でO33さん作品展 三重

【羊腸を使った作品を紹介するO33さん=津市久居本町の旧水洋屋で】

【津】約1カ月間三重県津市に滞在し作品制作に取り組んだ中国・内モンゴル出身の作家名O33(おうさんさん)さん(31)の成果発表展が13日、同市久居本町の旧水洋屋で始まった。昭和の家屋を舞台に羊腸を使ってさまざまな「つながり」を表現した作品を展示している。観覧無料。27日まで。火曜は休み。

公募で選ばれた芸術家が地元の人らと関わりながら地域に根ざした作品を作る久居アルスプラザの企画。Оさんは訪日7年目で、金沢美術工芸大大学院で学びながら、羊腸を素材に作品を発表しており6月初旬から津市に滞在し作品を作った。

会場は商店街にある元化粧品店の2階で、住居として使われていた6畳の和室2室。ランダムに空気を入れてねじった羊腸が、流れるように部屋全体に展示されている。

Oさんは津市が古くから神宮や都へと向かう人らをつなぐ場所だったと知り、つながりや流動性を感じながら制作したといい「人の住んでいた痕跡が残る場所。見えていない部分もつながっているように作った。空間に入って感じてもらえるといい」と話した。