職員連携、詐欺被害救う 明治安田桑名営業部 三重

【桑名】明治安田生命桑名営業部(三重県桑名市中央町、村上太一部長)はこのほど、同社職員の連携で同社の顧客を詐欺被害から救った事案があったと発表した。同社は急増している詐欺被害に注意してほしいと、地域住民に呼びかけている。

同社によると、未然に防いだ詐欺事案は、6月27日午後2時ごろ発生。50代女性が同営業部に積立型保険の解約のため来店したが、女性は数年前に夫を亡くし、数1千万円の死亡保険金を受け取っていた。解約に対応した職員の種村清美さんが解約理由を尋ねたところ、女性は「お金が必要だから」と答えたが、保険金の受け取り後間もないことから種村さんは不審に思い、さらに用途を尋ねたところ、女性は「投資に使う。既に投資したものが2倍の利益が出ているようで、引き出すにはさらに資金を入れてもらう必要があると言われている」と回答。種村さんがその場で村上部長に相談し、女性の携帯電話のメール画面を確認した村上部長が詐欺と確信。桑名署に通報した。

駆けつけた同署の刑事が女性を説得し、女性は支払いを断念。刑事が女性に事情を聞いたところ、女性は既に1700万円ほど支払ってしまっており、今回1千万円ほどを追加で支払おうとしていたが、未然に阻止できたことが分かった。

種村さんは「日頃から新聞やメディアで見ていたので直感的に詐欺だと感じたが、上司や警察の方が迅速かつ適切に対応いただけたことで、ご主人からの大切な保険金を守ることができて本当に良かった」と述べ、村上部長は「初めて被害者の方と応対したが、想像以上に加害者を信用しきっておられ、説得の難しさを感じた。ちゅうちょなく警察に相談することの大切さを実感した」と話している。