13日から宝塚1号墳埴輪展 松阪、国宝決定を記念

【13日に始まる国宝決定記念「深掘り!宝塚1号墳の埴輪」展=松阪市外五曲町の同市文化財センターで】

【松阪】三重県の松阪市文化財センターは11日、同市外五曲町の同センターはにわ館第2展示室で13日から開く夏季企画展「深掘り!宝塚1号墳の埴輪(はにわ)」(9月8日まで)の報道機関向け内覧会を開いた。国宝決定を記念して開催する。

国の文化審議会は3月15日、同市宝塚町・光町の宝塚1号墳(5世紀初め)から出土した埴輪について国宝指定を答申した。対象は船形、囲形、家形の他、多数の埴輪片、土器・土製品を含む計278点に上る。同センターが所有する。国宝は同市初で、県内7件目。埴輪の国宝は全国で3件目となる。

企画展では通常は収蔵庫に保管している中から特徴がある94点を出品し、ほとんどが初公開となる。常設展示している船形埴輪など60点と合わせ、国宝対象の約半数を披露する。

出土した中で最も大きいと見られる家形埴輪の部材や、船形埴輪の2号船と3号船、鳥の羽の部分の埴輪などを展示。円筒埴輪を10個ほど並べ、墳丘を取り巻いた状況を再現している。「不明形象埴輪片」4点もある。

村田匡主幹は「常設展示している遺物に加え、実は、こんなにたくさんのものがある。再整理で分かったこともお知らせできる」と来場を呼びかけている。

入館料は一般110円、18歳以下無料。7月13日午後1時半から学芸員が展示解説する。