石こうボードの製造を手がける建築資材メーカー「チヨダウーテ」は11日、四日市工場(三重県川越町)の敷地内に廃棄物が埋まっている疑いがあると、ホームページで明らかにした。
同社によると、四日市工場北西側の資材置き場で、石こうボードとみられる物が埋められていることを6月に確認した。20年ほど前、別の工場から持ち込まれたとみられる。
一方、4月には工場の近隣から「悪臭がする」との通報が県に寄せられていた。県が調査したところ、工場付近の側溝で硫化水素を検出。人体に影響がある濃度ではないという。
県は硫化水素が発生した原因を調べるよう、同社に要請した。石こうボードの材料とされる硫酸カルシウムや紙が地中で反応し、硫化水素が発生した可能性があるとみている。
同社は先月上旬、今回の事案に対応するための危機対策本部を社内に設置した。来月上旬にも工場の敷地内でボーリング調査を実施し、埋められた量や経緯などを特定する方針。
同社は「近隣の住民や企業、関係者に多大な迷惑と心配をかけることとなり、深くおわび申し上げる。安全衛生や環境への配慮を最優先に考え、速やかに対応する」としている。