伊勢新聞

飯野高生、千總文化研究所に着物学ぶ 米国で着物テーマの作品展示へ 三重

【着物のデザインや技術などを見る生徒ら=鈴鹿市三日市町の県立飯野高校で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市三日市町の県立飯野高校で8日、染色に関わる文化財などを調査研究する京都市の千總文化研究所との連携授業があり、加藤結里子所長が「着物と未来」をテーマに講義した。

応用デザイン科1年の80人が受講。生徒らは金沢大の学生と共同で着物をテーマにした作品を制作し、米国のボストンチルドレンミュージアムに来年度、1年間にわたって制作した作品を展示する計画を進めており、今回の連携授業は活動の一環。

加藤所長は、着物の染色技術や製作工程などを動画で説明したほか、時代や社会で変わる着物の着こなしや模様などについて話し「着物を構成する要素は、環境や社会に密接に結びつきながら、互いに影響を与え合っている」と説明した。

そのほか、京友禅着物の老舗、千總で作った着物2点を生徒たちが鑑賞した。

担当の森本彩教諭は「日本文化の根底となる着物についての知識を学ぶことで、今後の制作活動に役立ててほしい」と話した。