【津】三重県の前葉泰幸津市長は4日の定例記者会見で、津の夏の風物詩「第71回津花火大会」を今月27日に、「第63回久居花火大会」を8月3日に開催すると発表した。津花火は阿漕浦海岸沖から5千発を打ち上げる。目標観客数は過去最高だった昨年より1万人多い18万人を見込む。一方、警備員の人件費など会場運営費の高騰で総事業費は昨年より約600万円多い3440万円。
津花火は大正10年に岩田川開きの余興として始まった歴史ある花火大会。
今年は企業協賛枠に加え、新たに個人協賛枠を設定。打ち上げ場所正面に20万円以上、10万円以上20万円未満、1万円以上10万円未満、5千円といった協賛金ごとに設定したゾーンを設け、協賛した企業関係者や個人らを招待する。
運営経費は市補助金1千万円に加え、昨年より360万円増の2290万円の協賛金が集まった。
打ち上げ時間は午後8時から同9時までの1時間。長さ36メートルの巨大台船が阿漕浦沖に登場し、海上から花火を打ち上げる。
久居花火は午後6時から同8時半まで陸上自衛隊久居駐屯地グラウンドで開催。目標観客数は5万5千人。海上の津花火と打って変わり、まちなかで開催されるのが特徴で、観覧場所の頭上で大迫力の花火3300発が楽しめる。
総事業費は2250万円。運営費高騰で開催が危ぶまれたが、市補助金1千万円に加え、昨年より520万円多い協賛金1250万円が集まり、開催にこぎ着けた。
前葉市長は津花火での招待席の設定に絡み、「開かれた花火大会。(招待席の)正面もよく見えるが、他のところからもよく見える」と指摘。阿漕浦から御殿場海岸付近に赴けば、どの場所からも花火が見えることを強調した。
久居花火については「多くの方に協力いただき実現することができた。感謝したい」と述べた。