遷宮向け誘客や受け入れ準備へ 三重県がワーキング初会合

【式年遷宮に向けたワーキングの初会合であいさつする生川部長(右奥)=県庁で】

三重県は3日、伊勢神宮の次期式年遷宮に向けた庁内ワーキングの初会合を県庁で開いた。次期遷宮を見据え、各部局が観光誘客の推進や受け入れ体制の整備などに取り組むことを確認した。

各部局の取り組みを集約し、年度内にも一見勝之知事を本部長とする観光推進本部に報告する予定。次期遷宮に向けた取り組みを市町に促すための共通テーマを検討することも確認した。

県によると、ワーキングは遷宮で増加が見込まれる来県者の円滑な受け入れなどを目的に設け、関係部局の担当者ら15人で構成。一見知事が先月3日の県議会本会議で設置を表明していた。

この日、担当者らは取り組みの想定を報告。県土整備部は「インフラ整備で伊勢市などと連携したい」とし、雇用経済部は「遷宮に合わせて県の魅力を発信するイベントを開きたい」と話した。

観光部は「宿泊施設などでの人手不足が懸念される。多くの来訪者に対応できるようにしたい」と説明。地域連携・交通部は「円滑で快適な交通手段の確保を進めたい」とした。

生川哲也観光部長はあいさつで「遷宮やお伊勢参りで発展した文化を発信したい。受け入れ体制を整える必要もある。全庁を挙げ、さまざまな側面から取り組みを検討してほしい」と述べた。

次期遷宮は来年の「山口祭」を皮切りに、33の祭典や行事が予定される。前回遷宮で「遷御の儀」があった平成25年には、過去最高(当時)となる4079万9千人が来県した。