釜井敏行伊賀市議(42)に暴行を加えて車に監禁し、現金を奪ったなどとして、強盗致傷や監禁などの罪に問われた住所不定、無職福田竜雅被告(21)に対して、三重県の津地裁（西前征志裁判長）は８日、懲役７年（求刑懲役９年）の判決を言い渡した。
西前裁判長は判決で「無抵抗の被害者に暴行を加え、『殺す』などの恐怖心を強くあおる言葉を繰り返し用いた」と説明。「金に執着し、被害者の心身を軽んじた悪質な犯行」と強調した。
一方で「共犯の少年も重要な役割を担い、首謀者とは認められない」とした上で、福田被告が強盗を提案したことなどから「積極的に犯行に及び、負うべき責任は大きい」と述べた。
また「事後強盗罪などで執行猶予判決を受けてから５カ月足らずでより悪質な犯行に及び、強い非難に値する」と指摘。「同種事案の中で中程度からやや重い部類に属する」と結論付けた。
判決などによると、福田被告は昨年９月、知人３人と共謀して、伊賀市内の路上に呼び出した釜井市議に暴行を加えて全治約２週間のけがを負わせ、乗用車に約４時間半監禁。キャッシュカードや現金計55万円を奪ったなどとされている。