上半期の罪けがれはらう 亀山・能褒野神社で「名越大祓」 三重

【参列者の前で祝詞を詠み上げる辻宮司(右端)=亀山市田村町の能褒野神社で】

【亀山】三重県の亀山市田村町名越自治会(原博幸会長)は6月30日午後6時半から、同町内の能褒野神社(辻健次宮司)で、古くから継承されている神事「名越大祓(なごしおおはらい)」を執り行なった。原会長(63)ら自治会員と氏子(うじこ)総代など計30人が参列した。

名越大祓は夏越(なごし)大祓といわれており、同神社の大祓は名越の地名から、「名越大祓」として、毎年6月30日に行っている。1年の上半期の罪とけがれをはらい、下半期もよい日が続くよう祈願する神事。

この日氏子総代らは、拝殿前の四隅に立てたササを縄で囲み、その中を参列者らは左回りで8の字を描きながら3回くぐり、身をはらい清めて拝殿に入り、辻宮司が祝詞を詠み上げた後、原会長らが順次、玉串を捧げた。

辻宮司は「古来より伝わる『大祓』は、人間社会の罪やけがれを神様が川に流し、海に解き放つという神事で、下半期は大晦日(おおみそか)に行っている」といい、「全国各地の神社で6月30日、伝統行事として執り行なっている」と話していた。