ヒツジの腸を使った立体作品紹介 津市滞在の内モンゴル出身作家

【これまでの作品を紹介するO33さん(左)=津市久居東鷹跡町の市久居アルスプラザで】

【津】中国・内モンゴル出身で金沢美術工芸大院で学ぶ、作家名O33(おうさんさん)さん(31)が、津市に滞在し作品制作に取り組んでいる。滞在約1カ月となる30日、同市久居東鷹跡町の市久居アルスプラザでトークイベントがあった。

公募で選ばれた芸術家が地域の人らと関わりながら創作する同施設の企画「HISAI芸術家の住む町プロジェクト」の一環。作品は7月13日―同27日(午前11時―午後7時、火曜休館)に久居本町の旧水洋屋に展示する。

Oさんは来日7年目。同プロジェクトに参加したきっかけを「他の地域で新しい発見ができればと思った」と話し、ヒツジの腸を使ったこれまでの立体作品を紹介した。
テーマはあいまいさや両義性を意味する「アンビギュイティ」だとして「腸は内臓だけれど体の中の皮膚のようで外か内か分からない面白さがある」と述べた。

1カ月過ごした津市の印象を「人は優しく面白い場所があり楽しい」。展示場所は4年前に閉店した空き店舗の2階を選んだとして「人が住んでいた痕跡が残る場所がいい。自由に見ていただけたら」と呼びかけた。