【度会郡】三重県南伊勢町五ケ所浦の伊勢現代美術館で、版画家の日比野紗那さん=岐阜県岐阜市=と、伊藤順代さん=愛知県名古屋市=の作品展が開かれている。7月28日まで。火、水曜は休館。
日比野さんはペン画を中心に制作活動を行っていたが、約5年前に銅版画と出会い、心象風景や好きなモチーフを自分なりに解釈し、再構築して作品を制作。伊藤さんは名古屋造形芸術短期大学で版画技法を学び、作品を通して現実にはない世界を表現している。
2人は現在、働きながら作家活動を実施。版画家の鈴木広行さんが主宰する教室で銅版画の制作に取り組んでいて、表現方法の違う2人の作品を楽しんでもらおうと同展を開き、金属板を腐食させる版画技法「エッチング」や「アクアチント」を使って制作した計47点を出展した。
日比野さんは想像上の生き物をモチーフに、細やかな模様で表現した作品を展示し、「作品に込められた熱量を感じてもらえたらうれしい」、伊藤さんはアンティークジュエリーを身に着けた男性や「纏(まと)う」をテーマにした作品などを並べ、「銅版画の繊細さと大胆さを合わせたところを楽しんでもらえたら」と話した。
入館料は一般700円、中高大学生500円、小学生以下無料。問い合わせは同館=電話0599(66)1138=へ。