三重県は25日、災害時に被災者の生活衛生を確保するための協定を、生活衛生に関係する県内の14団体と締結した。災害発生時、それぞれの業務を生かして避難所での支援に当たる。
県によると、協定は理美容や公衆浴場、クリーニング、飲食など、各業界の生活衛生同業組合と締結。避難者の散髪や衣類の洗濯、弁当の提供、炊き出しなどをボランティアで実施する。
能登半島地震で被災者の生活維持が課題となったことを受け、各組合が今年1月、県に協定を提案したことをきっかけに実現。同様の協定は、愛知や和歌山などの5県が結んでいるという。
この日、県庁で協定の締結式があり、県生活衛生同業組合連合会の木村圭二朗会長や県生活衛生営業指導センターの田中茂毅理事長らが出席。一見勝之知事と田中理事長が協定を交わした。
一見知事は「避難生活のストレスを和らげるために手を貸してもらえることを本当にありがたく思う」とあいさつ。木村会長は「避難者が安心して生活できるよう支援したい」と語った。