【四日市】認定特定非営利活動法人・三重いのちの電話協会(伊藤歳恭理事長)は22日、四日市市安島の市文化会館で「傾聴講座」を開講した。「話の聴き方で人間関係が変わる、豊かな対話を身につけよう」と題して、三重いのちの電話協会スーパーバイザーで臨床心理士の牧野勢津子さん(51)が講演し、40人が熱心に聞き入った。
牧野さんは、自分本位の「聞く」「訊(き)く」とは異なり、相手の立場に立ってその通りを捉える「聴く」ことの難しさを解説。聞き上手になるためのコツは、相手への思いやりと敬意をもって気持ちに寄り添うことだと話した。
また、スクールカウンセラーとしての体験を交えながら、「自分の価値観とは違っても話を遮らず、相手の状況を受け止めることが豊かな対話につながる」と強調し、「講座をきっかけに、いのちの電話のボランティア活動に関心を持っていただきたい」と呼びかけた。
津市の坂本直樹さん(39)は「営業職で接客に役立てばと受講したが、仕事面だけでなく大変勉強になった」と話していた。