経済学者の講演を持論のように装う 伊賀市議が一般質問で 引用示さず 三重

【伊賀】濱瀨達雄伊賀市議(46)が令和4年の市議会一般質問で、著名な経済学者による講演の内容を、自らの持論のように装って発言していたことが21日、関係者への取材で分かった。

関係者によると、濱瀨市議は同年9月の一般質問冒頭、経済学者の成田悠輔氏による講演の内容を、自らの持論であるかのように発言。講演から引用したことを示さなかった。

質問では「ボタンってすごすぎるイノベーション(技術革新)なので、誰が作ったのか考える必要もないんじゃないか」などと発言。動画投稿サイト「ユーチューブ」にある成田氏の講演と酷似していた。

今月中旬、外部から市議会に情報提供があったことをきっかけに発覚。西口和成議長は19日、講演の内容を無断で引用したことを濱瀨市議への聞き取りで確認し、濱瀨市議を厳重注意した。

濱瀨市議は取材に対し「ユーチューブで講演を聞き、良い内容だと思ったので自分の発言にしてしまった。市議1年目で認識が不足していた。今後、このようなことはしない」と話した。

濱瀨市議は令和3年の市議選で初当選し、1期目。任期満了に伴う市長選(11月3日告示、10日投開票)への立候補を表明しているが、今回の件が出馬の可否に与える影響は「ない」としている。