伊勢新聞

犯罪被害防止へ19人任命 伊勢署「このまち良くし隊」 三重

【松岡署長(右から2人目)から任命書を受ける隊員=伊勢市の伊勢署で】

【伊勢】三重県警伊勢署は20日、警察と連携して犯罪被害防止を呼びかける「このまち良くし隊」隊員に、市民ら19人を任命した。

任命を受けたのは、地域で防犯活動に取り組むボランティアや民生委員ら。老人会や商業施設、金融機関などに出向き、詐欺など犯罪被害防止を呼びかける。任期は1年。

同署で、松岡善則署長が任命書を手渡し「新たな手口の詐欺被害が増えている。犯罪を一件でもなくし、安全で住み良い社会になるよう、地域に根ざした防犯活動に力添えいただきたい」とあいさつした。

署によると、県内では、SNS(交流サイト)を使った投資詐欺や恋愛感情を抱かせ金をだまし取るロマンス詐欺が増加。今年5月末時点の被害額は、12億560万円に上る。詐欺被害が後を絶たない中、県内全ての署で隊員を任命している。

任命を受けた御薗地区民生委員中村幸夫さん(69)は「高齢者やその家族にも注意を伝え、被害に遭わないよう啓発したい」と話していた。