津の写真家松原さん、東京で写真展 「村の記憶/まえとあと++」

【作品の説明をする松原さん=東京都中野区中野の「Gallery街道」で】

三重県津市美里町の写真家、松原豊さん(56)の写真展「村の記憶/まえとあと++」が、東京都中野区中野の「Gallery街道」で開かれている。平成23年に刊行した写真集「村の記憶」の写真作品を含め、学生時代から近作まで写真46点を展示している。23日まで。水、木曜は休廊。午後1時―同7時まで。入場無料。

松原さんは、東京写真専門学校名古屋校(現・専門学校名古屋ビジュアルアーツ・アカデミー)で写真を学び、カメラマンのアシスタントなどを経て、平成5年にフリーのカメラマンとして独立。現在は撮影仕事と美里町でギャラリーを運営するほか、国立鈴鹿工業高等専門学校非常勤講師、県高校写真連盟顧問などを務める。

会場にはモノクロのフィルム写真で、農村の風景や村で暮らす人々、祭りのようすなどを捉えた作品が並ぶ。今展は「Gallery街道」運営メンバーで写真家の小松宗光さんとの共同企画で、4月には小松さんが松原さんのギャラリーで都市景観をテーマにした写真を展示した。

松原さんは「学生時代に図書館で出会った写真家の北井一夫さん、高梨豊さんの村や都市の日常を捉えた作品を見て衝撃を受けた。自分もこのような世界を捉えてみたいと決意し、以降学生時代から村をテーマに写真を撮影してきた」と説明。

また、今回の写真展について「村の記憶というシリーズが生まれてきたプロセスを見てもらいたいと思い開催を決めた。これまでオープンにしてこなかった村を撮り始めるきっかけとなった学生時代の写真や未発表作品なども今回選んだので、首都圏の多くの人に松原の写真の世界観に触れてもらいたい」と話した。