三重県幹部でつくる人材確保対策推進本部は17日の初会合で、人手不足解消に向けた施策の方向性をまとめた「人材確保対策推進方針」(仮称)の最終案を、来年1月にも策定すると確認した。
県によると、方針の中間案は今年11月ごろにも策定する予定。議会への報告などを経て年度内にも方針を完成させる。来年度当初予算には、方針を踏まえた対策を盛り込みたい考え。
推進本部での議論に加え、産学官でつくる懇話会の意見も踏まえて策定する。ジェンダーギャップの解消▽労働条件と生産性の向上▽人材の育成と県内定着の促進―などを柱に検討する。
この日の会議では、運輸、郵便、建設の各業界で、約8割の企業が「人員が不足している」と答えたアンケート結果を担当者が報告。男女間の給与差が他県に比べて大きいことも説明した。
一見勝之知事は「労働人口が減少する中でも経済を維持することが大事」と強調。「独りよがりの方針では意味がない。産学官の関係者や働く人たちの意見を聞いてほしい」と指示した。
竹内康雄環境生活部長は、働きやすい職場環境づくりを求めて企業への働きかけを始めたことを報告。長﨑禎和地域連携・交通部長は、運輸業界などへの聞き取りを進めると説明した。
推進本部は人手不足の解消に向けて各部局の課題を横断的に議論することを目的として、今月11日付で設置。一見知事を本部長とし、関係部局や県警などの幹部ら20人で構成する。