こども歌舞伎、堂々と 観客502人を前に披露 三重・東員町

【堂々とした演技を披露する子どもたち=東員町山田の町総合文化センターで】

【員弁郡】東員町こども歌舞伎公演が16日、三重県東員町山田の町総合文化センターであり、小学1年から高校3年の10人が迫力ある演技を披露した。

同町出身の歌舞伎俳優七代目松本幸四郎(1870―1949年)を顕彰する「松の会」と町などが開き、27回目。今回は、恋心が招いた悲劇の話「神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし) 頓兵衛住家(とんべえすみか)の場」と、5人の盗賊が登場する「白浪五人男 稲瀬川勢揃(せいぞろ)いの場」の2演目を披露した。

10人は昨年9月から練習を重ねてきた。長いせりふを発したり、見えを切ったりと堂々と演じる姿に、502人の観客が拍手を送った。

三和小学校6年の佐藤正悟さんは「緊張して足が震えたけど、最後まで演じ切れてよかった」と話した。

卒団で今回が最後の舞台となる川越高校3年の杉原晴明さんは「やり切った。歌舞伎を通して仲間の大切さなど、たくさんのことを学んだ」と充実した表情を見せた。