2024年6月15日(土)

▼「生成AI(人工知能)」が登場して以来、世界は新しい次元に入った。人類とAIが共生する時代の到来だ。「GPT―4o」は、いずれ登場するとされていた「汎用人工知能」(AGI)の先駆け。この分だとシンギュラリティも早まる

▼いまやAIを使わないと、ほとんどの人間活動は成り立たない。しかし、「AIが働き方と労働市場をどう変えるか」という調査(マイクロソフト)における「仕事でAIを活用している知識労働者の割合」は、中国が91%、アメリカが71%、日本はわずか32%

▼そこで思う。多くの日本人は「AIが人間を超える」「AIと人間が共生する世界が来る」とは信じていないのではないか。それは、映画の世界の話だと思っているのではないか

▼今年の「骨太の方針」でようやくAIへの投資が挙げられたが、日本のAIの民間投資額(2023年度、スタンフォード大調査)は第1位の米国の100分の1、第2位の中国の10分の1に過ぎない

▼すでに、デンマークでは党首がAIの政党ができ、政策を立案している。争点の「政治改革法案」もAIに任せればザル法にはならないだろう。