木版画グループ「創」が作品展 四日市、抽象や具象16点 三重

【会員らの会心作が並ぶ会場=四日市市安島の市文化会館で】

【四日市】三重県四日市市笹川の県内唯一の木版画グループ「創」(栗山育久世話役)は13日、同市安島の市文化会館で第27回「創展」を開いた。指導する国画会会員の版画家、小原喜夫さん(78)と会員7人の会心作16点を展示している。16日まで。

緑色を基調に、野鳥たちをイメージした「林の中」や有松絞りにヒントを得た「SqueezeⅤ」「同Ⅵ」などの抽象作品、トタン張りの民家や寺の景色を細密に表現した具象作品「川島町散策」など、多版多色刷りや一枚の版木で彫り進める技法で制作した作品が並ぶ。

小原さんは、奈良時代の貴族を引っかき技法で描いた「穂積皇子」「但馬皇女」を出品している。

栗山世話役(80)は「手で彫り、手で刷った日本伝統の木版画の魅力、創意工夫を味わっていただきたい」と語った。