「くさりや」が自己破産申請へ 桑名の鮮魚卸売 負債総額約3億円 帝国DB四日市支店

帝国データバンク四日市支店は12日、三重県桑名市大福の生鮮魚介卸売会社「くさりや」が3日付で事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったと発表した。負債総額は約3億7800万円の見込み。

支店によると、同社は昭和25年10月に創業。東海3県を中心にマグロやカツオ、エビなどの生鮮品や冷凍品の卸売りのほか、本店や名古屋市の柳橋中央市場内の営業所で下処理、加工を手がけた。東海地区のホテルや旅館、飲食店などを主な得意先とし、平成13年3月期には約13億3400万円の売上高を計上していた。

近年は同業他社との競合激化や新型コロナの影響で販売量が落ち込み、令和3年3月期の売上高は約3億5千万円まで縮小。その後も資金繰りが逼迫(ひっぱく)し、創業家の松田信男会長が今年1月に死去したことも重なり、事業継続を断念した。