第95回都市対抗野球大会(7月19日開幕、東京ドーム)の予選は東海地区と西関東地区の2地区を残すだけとなった。北信越地区代表の伏木海陸運送(富山県高岡市)は、3年ぶり7度目の本戦出場を決めた9日の代表決定戦で、三重県出身の井田翔斗=皇學館大出、松阪市出身=、飯嶌哲平=愛知・中京大出、玉城町出身=の大卒ルーキー2人がベンチ入りした。
井田は打撃、飯嶌は走力も買われてこの春、念願の社会人選手となった。高校時代は三重県内の別の甲子園出場校でプレー。井田は津商で1年秋から遊撃手でスタメン入り。宇治山田商(伊勢市)で遊撃手や投手を務めた飯嶌は3年目で主将も任された。高校に続き、大学でも全国大会に出場できず、目立った結果は残せなかったが、野球部への練習参加など経て採用を勝ち取った。
今年5月から6月にかけて富山県内で開かれた都市対抗野球北信越地区予選は1次予選、2次予選ともにトーナメント形式。独特の緊張感の中、会社関係者の熱烈な応援を背に戦うやりがいを感じたが、試合への出場機会は限られ、もどかしさも募った。
次の目標は東京ドームの打席に立つこと。1次予選を前に膝を故障し、ベースコーチに専念してきた飯嶌は「(本戦は)試合に出たい。足を生かしたプレーで貢献を」。1次予選、2次予選で1打席ずつ代打に起用されるも無安打に倒れた井田も「自分のやりたいようにさせてもらえない」社会人のレベルの高さを痛感しながら、「今の自分に期待されているのは打撃。試合で結果を」と話している。