【伊勢】三重県伊勢市の書家、高潤生さん(69)の伊勢和紙を使った個展「人生美麗」が、同市大世古の大豊和紙工業伊勢和紙ギャラリーで開かれている。30日まで。
高さんは中国出身。市内の皇學館大非常勤講師を務め、おかげ横丁のロゴなども制作。伝統的な書や篆刻(てんこく)に加え、文字を絵画のように表現する「文字アート」や、本来漢字で表す篆刻にかな文字を組み合わせた「かな篆刻」など、独自の創作に力を入れている。
個展では、人生をテーマに、「男」と「女」の文字を組み合わせた文字アートなど32点を展示。長さ7メートルの伊勢和紙に、古代文字や現代文字の「男」と「女」の文字約50字を使って男女の恋愛や人生を表現した大作が目を引く。青春時代の恋心を表現した文字アートや、川端康成の小説「雨傘」の一節を表したかな篆刻もある。
高さんは「作品を通じ、人生の美しい思い出や、生きる希望、喜びを伝えられたら」と話していた。
22日午後1―4時は、篆刻体験会がある。16、23日は休館。