牛乳缶題材の連作など 津で鼻谷さん絵画個展始まる

【作品を紹介する鼻谷さん=津市中央の三重画廊で】

【津】絵画公募団体東光会会員の鼻谷勇次郎さん(80)=三重県津市一身田豊野=の個展が12日、同市中央の三重画廊で始まった。公募展入選の大作から身近な静物や風景の小品まで42点を展示販売している。16日まで。

鼻谷さんは20代で油絵を始め、昭和55年に東光展初入選。以後同会の研究会で研さんを積み平成13年に同会会員に推挙された。また令和2―4年には連続で日展に入選している。

酪農家から譲り受けたという古びた牛乳缶を題材にした連作「閑日」「午後の静物」、アジサイやツバキなど身近な花、青い空を背景にしたヨットハーバーの風景などがある。

鼻谷さんは「実際にあるものだがそのままの色ではなく自分なりの気持ちが入っている」とし「大きな作品を描くときは小さな下絵を多く描いて心の中に気持ちを作っている。小品はその時その時引かれた物を一発勝負で描いている」と違いを話した。