伊勢新聞

2024年6月12日(水)

▼先日の真夜中、津市の旧伊勢街道を歩いていたら、道路の端に細長い大きな物体があった。ゴミの早出しかと近づいたら人間で「大丈夫か」と3、4回声をかけるとようやく頭を上げて返事をした。学生が酔って寝ていたらしい。すぐ横がフタのない側溝で、安否確認や起き上がるのに手を貸すのも骨が折れた

▼かつては大きな側溝に自転車ごと落ちて死んだ例もあったが、最近フタがないのは小さな側溝だ。途中までフタがあって突然なくなったりするから、歩き慣れない道を歩く歩行者にとっては落とし穴が仕掛けられている心地がして舌打ちする。2度ほど痛い目にあった

▼青木謙順県議が県議会一般質問で、側溝整備について問い、津市だけで要望が30カ所ほどあったのに工事は1カ所だった。どう対応するのかただしたのに対し、若尾将徳県土整備部長が「優先度の高い所から対策を実施している」。何だかかみ合ってない気がしたが、他市町のことでも答えたのかもしれない

▼側溝や路肩の整備は、除草と同じぐらい県民の要望が多いらしい。それぞれ理由があるのだろうが、個人的にはこの3つは歩行時はもちろん、車の運転時もなかなかの障害物だ。草はだいたい路肩や道路にこんもりはみ出すように茂っているから、車の相互通行の時はどこまで寄ればいいか神経を使う。道路標識の白線と同様、その整備が重要に思えるのだ

▼白線の塗り替え作業もこのところ見かけなくなった。横断歩道はまずまずだが、一時停止線などは見えにくい箇所も多い。油断大敵である。