伊勢新聞

「県人材確保対策推進本部」を設置 県部局の課題横断的に議論 知事会見

【定例記者会見で県人材確保対策推進本部の設置を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は11日の定例記者会見で、県内産業の人手不足の解消に向けて各部局の課題を横断的に議論する「県人材確保対策推進本部」を設置したと発表した。17日に初会合を開く。

県によると、推進本部は知事を本部長とし、副知事、関係部局長ら20人で構成。多様な人材の就労支援や女性が働きやすい職場づくり、外国人労働者の受け入れ体制の整備などを検討する。

検討に当たっては、昨年12月に設置した県商工会連合会や県中小企業団体中央会の代表らでつくる産学官の連携懇話会の意見を踏まえる方針。本年度中にも「県人材確保対策推進方針(仮称)」を策定したい考え。

雇用経済部が「みえの働き方改革推進企業」の登録制度を設けたり、地域連携・交通部が東京圏からの就業者に移住支援金を支給したりしたが、分野ごとの対応では限界があるとして、推進本部の設置を決めた。

県が令和5年度に約5千社を対象に実施したアンケートでは、回答した企業のうち約半数が「人員が不足している」と答えた。人手不足を訴える企業は3年連続で増加を続けているという。

一見知事は「将来的にますます日本人の労働力は減っていく」とした上で「シニア層や女性、外国人の活用は分野横断で議論する必要がある。県全体で取り組んでいきたい」と述べた。