南伊勢町の漁業活性化を 集落支援員と地域おこし協力隊、3人に委嘱状 三重

【上村町長(右から2人目)から委嘱状を受け取った(左から)石田さん、川鍋さん、渡邉さん(右端)=南伊勢町役場南勢庁舎で(同町提供)】

【度会郡】三重県の南伊勢町の新たな集落支援員1人と、地域おこし協力隊2人の委嘱式がこのほど、町役場南勢庁舎であり、上村久仁町長が3人に委嘱状を手渡した。任期は最長で3年間。

集落支援員の川鍋一樹さん(27)は、宮城県の一般社団法人「フィッシャーマン・ジャパン」で、漁業の担い手育成や海洋観測調査をはじめ、大学などの研究機関や自治体と連携した活動を行っており、同町でも漁業・漁村活性化アドバイザーとして、持続的な水産業や生物多様性の保全を目指す取り組みを実施する。

同協力隊は今回の2人を含め、9人となった。千葉県の証券会社に勤めていた石田雄斗さん(26)は、地域に根付くさまざまな漁業の知識やスキルを習得するため、アオサやタイ、カキの養殖、大型定置網漁の研修を行い、漁業経営者を目指す。三重外湾漁協が受け入れ先となる。

渡邉拓也さん(29)は、埼玉県で交流人口拡大の仕事に従事。同町では、漁師コーディネーターとして、漁師の担い手支援や経営課題の見える化など漁業に関する課題を解決し、持続可能な漁業を目指す業務などを担当するチームの一員として活動する。

石田さんは「地域おこし協力隊を通じ、水産業の担い手として独立できるように、以前の会社で培った行動力を生かし、一生懸命活動したい」と話した。