【度会郡】令和7年秋に三重県志摩市と南伊勢町で開かれる「第44回全国豊かな海づくり大会」に向けて機運を高めようと、南伊勢町五ケ所浦で6日、地元の南勢小学校の4年生23人と上村久仁町長ら関係者が、マダイの稚魚5千匹を海に放流した。
同大会は水産資源の保護や管理などを目的に、昭和56年から豊かな海づくり大会推進委員会と開催県との共催で開き、天皇、皇后両陛下も出席される。県内開催は昭和59年以来、2回目となり、今回は志摩市の阿児アリーナで式典、南伊勢町の宿田曽漁港で海上歓迎と稚魚の放流行事が予定されている。
同大会に向けて県は県内市町と連携し、各地の沿岸や河川で稚魚の放流をリレー形式的に行う「リレー放流」を来秋まで、各市町の既存の放流行事やイベントなどに合わせて行う予定という。
リレー放流の1回目となった同町では、4年生がマダイの稚魚の放流やヒラメ・カサゴの標識作業などを体験し、町の水産業について学ぶ「水産学級」の中で実施した。
上村町長は放流に先立ち、「大会を機に県や町の水産業の発展を願い、みんなで大会を盛り上げていきましょう」とあいさつ。児童らは、バケツに入れた体長8センチほどの稚魚をゆっくりと海に放ち、「大きく強く育ってほしい」「放流は楽しくてわくわくした」などと話していた。
リレー放流の2回目は、15日に志摩市でトラフグの稚魚を放流する予定。