中部電力パワーグリッド三重支社は6日、鳥羽市神島町で答志島―神島間で行っている電力海底ケーブル設置工事の様子を公開した。けん引船によりなぎさまでけん引されたケーブルを作業員らが陸揚げしていた。
離島である神島町へは堅神変電所から送る電気を答志島から海底ケーブルを通じて電力供給しているが、災害などにより海底ケーブルからの供給が途絶えた場合、同社が昭和39年に地元漁業から譲り受けたディーゼルエンジンを使って発電する神島発電所から電力を供給していた。
このほど神島発電所が老朽化により停止されることが決まり、神島の住民に安心して電気を届けるため、海底ケーブルを追加設置することとなった。
ケーブル布設工事は答志島―神島間で7日間行われ、答志島側からスタートした台船が長さ8・5キロのケーブルを運び、計画ルートを走行しながらケーブルを海へ布設していった。
作業7日目となるこの日は、神島側での陸揚げ作業が行われ、けん引船でなぎさまで運ばれたケーブルを作業員らが陸揚げウインチで陸揚げした。ケーブルはこの後、答志島と神島に新設される電柱に接続され、来年3月を目途に供用開始する予定。
中部電力パワーグリッド三重支社送電グループ長代理の宮島和久さんは「布設工事を行うにあたって定期船の運行を一時停止してもらうなど地元の方の理解と協力を得ながら進められている。工事はまだ続くので最後まで安全にできるようにしたい」と話した。