教諭2人を減給処分 三重県教委、人身事故で

乗用車で交通事故を起こして相手方にけがをさせたとして、三重県教委は4日、明和町立明和中の男性教諭(31)と県立松阪高の男性教諭(56)を、それぞれ減給10分の1(1月)の懲戒処分にした。

県教委によると、明和中の教諭は昨年8月31日の勤務後、松阪市内の国道交差点を乗用車で左折中、横断歩道を自転車で走行していた70代女性をはね、腰の骨を折るなど加療約3カ月間のけがをさせた。

松阪高の教諭は今年3月19日の休暇中、津市内の国道交差点を乗用車で右折したところ、横断歩道を自転車で走行していた70代女性をはね、腰の骨を折る加療約1カ月間のけがをさせた。

2人はそれぞれ60日間の運転免許停止処分に加え、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷罪)で罰金40万円の略式命令を受け、納付した。2人とも通常通り勤務を続けている。

明和中の教諭は県教委の聞き取りに「考え事をしていた」と説明。松阪高の教諭は「前方に集中するあまり、右側の確認を怠った」と話した。2人とも被害者に謝罪したという。

福永和伸県教育長は定例記者会見で「公教育の信頼を損ねる行為。深くおわびしたい」と謝罪。「(教職員は)交通安全の手本となるべき立場。不注意の一言では済まない」と批判した。

その上で、横断歩道での交通事故防止を目的に県警が実施している「ACTION38キャンペーン」を周知するなどし、教職員に道交法の順守を徹底するよう呼びかけていくとした。