裁判制度や司法行政に独自見解 津地裁の竹内判事が本出版

【記者会見で著書を紹介する竹内判事=津市大門の津センターパレスで】

【津】地域手当の格差で裁判官としての報酬が減額されたことは違法だとして国を訴えることを表明している津地裁の竹内浩史判事(61)は3日、三重県津市大門の津センターパレスで、著書「『裁判官の良心』とはなにか」(LABO)の出版にあたって記者会見を開いた。

竹内判事は弁護士として16年間活動した後、平成15年に任官。令和3年からは津地裁民事部総括判事(裁判長)を務め、自身のブログでは実名で投稿している。

著書では「裁判所の課題は、いかに司法行政の肥大化・権力化を抑え、現場の裁判官が裁判に集中できる環境を整えるかだ」と指摘。裁判官としての経験を基に、日本の裁判制度や司法行政について独自の見解をまとめた。

竹内判事は記者会見で「裁判の良いところや問題、隠れたルールなど思う所を書いた。一般の人や若い世代の裁判官を目指す人に、裁判官がどういう仕事なのか知ってもらいたい」と話した。

四六判で220ページ、税別2300円。アマゾン公式サイトほか、一部書店などでも購入できる。